京都の大原神社の産屋と天橋立、上賀茂神社のリサーチから制作する新作インスタレーションに加え、新潟で制作した「鮭皮の舟」、高松で制作した「こたつ獅子」、中村綾花の有機的形態の帽子と土器、「貝殻の舟」などを展示します。舟は大陸に対する島のメタファーであり、胎盤の舟に乗って生まれ、舟としての棺に乗って帰っていく生と死を繋ぐ象徴であり、その器です。帽子もこたつも面も、人が入ることで成り立つうつろな存在であり、器という「もの」を作ることは、同時に「うつろ」を作ることです。日本各地を旅しながら、無意識に 2 人が選び取ってきた器-うつろを編むことから生まれたものたちが、瑞雲庵という器と結ばれ、その場所を訪れる人との出逢いによって、器-うつろに生まれる未知なるものが呼び出されます。