築100年を数える木造2階建ての民家と蔵からなる瑞雲庵にて、絵画・彫刻・映像インスタレーションという異なる表現でありながら、日本の文化や感性に影響を受け、思考している3名の作家による展覧会を開催いたします。彼らの作品と日本家屋特有の空間が織り成す「和」によって、人それぞれが“ある物語”を想像することができるでしょう。また、参加作家やキュレーター含め、鑑賞者各々が想像した物語を共有する「和」によって、日本特有の美意識や価値観、文化的視点を再考する場となることを目指しています。
1990年熊本生まれ。現在、京都を拠点にhaku kyotoギャラリーディレクターを軸として、インデペンデントのアートディレクター・キュレーターとしても活動している。京都下鴨の自宅兼オフィス 108 にてアートワークのコレクション、アーティストたちの作品の管理・販売を行っている。
アートを鑑賞すること、生活空間の中にアートが取り入れられること、アートから様々な刺激を受けることを世の中に広く「文化」として定着することを目標に活動する。企画する展覧会を通して、お気に入りの作家・作品を発見する機会を作り、作品の鑑賞や作品の購入・所有を通して、アートシーンを盛り上げていく作家たちと人々のコミュニティの形成・育成を目指している。
1991年熊本生まれ。幼少期を天草で過ごし、現在は東京と京都で活動する。ビデオインスタレーションを中心に平面、立体、パフォーマンスや舞台などさまざまなメディアを横断する作品を発表してきた。日本映画に特有の手つきや伝統文化のモチーフを参照しつつ、ロードムービーのように移動や時間といった移ろいのなかで生じる事象と、そこに織りこまれた関係性や物語へと詩的にアプローチする。映像表現を探求するコレクティヴMANTLE(伊阪柊+中村壮志)としても活動。
近年の主な展示に「もれ出づる一日」(The 5th Floor/東京/2023)「夢、もしくは本当の月に関する物語」(VACANT/東京/2019)など。主なグループ展に「Standing Ovation|四肢の向かう先」(ACAO SPA & RESORT/静岡/2021)「End of Summer Open Studio」(Yale Union/アメリカ合衆国ポートランド/2019)など。主な公演に『永遠の休暇』(MOA美術館能楽堂/静岡/2022)
1984年島根県出雲生まれ。2005年にカナダのトロントへ移住、映像作品の衣装と美術に携わる。2011年の帰国から京都を拠点に活動する。
2014年「Nuit Blanche Kyoto」に参加。2015年アムステルダムにて個展「INVISIBLE」を開催。2018年よりオランダに移住。パリにて「Urban Art Fair」(2019)、「ASIA NOW Paris Asian Art Fair」(2019–2022)に参加。2021年4月パリにて個展「MUTATION」同年6月にMARUEIDO JAPANにて個展「MUTANT」を開催。2022年には初のドローイングブックを刊行し、ワタリウム美術館内ライトシードギャラリーにて展覧会「Telepathy」を開催。2023年2月ロッテルダムにてフランス人アーティストのSamy Sanとの二人展「Inner Friends」同年3月MARUEIDO JAPANにて個展「THE MOMENT」を開催。現在、オランダのデン・ハーグを拠点としヨーロッパ・日本で作品発表を行う。
1994年京都生まれ。京都を拠点に制作活動中。2018年京都市立芸術大学彫刻専攻卒業。主に立体作品を制作する。石の自然美、重さに興味を持ち作品の中に無加工の石をそのまま取り入れる立体作品を中心に制作。最近は室内での石の観賞を広めようと壁掛けの作品を展開。制作において石を観賞する水石のように作品中の石がどう映るかを意識し、伝統や形式のある水石に対して現代のマテリアル(樹脂やガラス等の製品)を使い新たな角度から石を愛でる。石の重量が増すごとに支持する事が難しくなり、作品の制作難易度が上がるため、ヤップ島の石貨や秤量貨幣を参考に石の重さで作品価格を決めている。
主な展覧会に、個展「宙をゆく。」(haku kyoto/京都/2022)「Macguffin - 変転するイメージ -」(Gallery TOH/東京/2021) グループ展「ウィルへルミーの吊り板」(MEDIASHOP/京都/2020) 「ATAMI ART GRANT」参加展示(薬膳喫茶gekiyaku/熱海/2021)