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歴史的景観が広がる上賀茂神社周辺の地域に佇む民家「瑞雲庵」を舞台に、4組の表現者たちがそれぞれの感性と身体的眼差しによって、我々の内と外に留まり、流れゆくさまざまな不可視な存在に光をあてます。
人間の根源的な感覚、歴史や都市の闇や幻想をパフォーマンスや映像などを通して問いかけてきたアーティスト集団のオル太は、新作映像によって、彼らが聞き取った「亡霊」の声を蘇らせます。見ることの本質を問う実験的な写真を手がけるGABOMI.は普段、何気なく目にする世界や、読み取るイメージの彼岸に我々の意識を向けさせる新作を提示します。谷澤紗和子は、瑞雲庵の空間・時間軸を自由に旅しながら作り上げた切り絵によるインスタレーションのほか、小説家・藤野可織とのコラボレーション作品を本展にあわせたかたちで展開します。声で空間の陰影を感得し、その濃淡を引き出す(あるいは、失わせる)というユニークなアプローチをとる山崎阿弥は、聴覚をもとに「場」に潜む水脈を探る旅へと我々をいざないます。
Googleマップなどによって近所の裏道から大陸の俯瞰まで情報を自在に可視化できる時代の中で、彼らの作品世界が示す「捉えがたい何か」に向き合い、目の前に広がる景色のはざまに新たな世界や感覚が像を結ぶ予感に身をゆだねてみたいと思います。
※特に記載がないプログラムは無料、予約不要、会場は瑞雲庵となります。
※スケジュールや内容は変更する場合があります。最新情報は本展公式Facebookでご確認ください。
2013年まで金沢21世紀美術館にてキュレーターとして勤務。同館で企画した主な展覧会は「Alternative Paradise ~もうひとつの楽園」(2005~06)、「我が文明:グレイソン・ペリー」(2007)、「高嶺格:Good House, Nice Body」(2010~11)、「内臓感覚―遠クテ近イ生ノ声」(2013)など。2014年より京都精華大学芸術学部教員。京都で企画した主な展覧会は「知らない都市―INSIDE OUT」(2015)、「本の空間―ざわめきのたび」(2015~16)など。
2009年に結成したアーティストコレクティブ。メンバーは井上徹、川村和秀、斉藤隆文、長谷川義朗、メグ忍者、Jang-Chiの6名。全員、多摩美術大学美術学部油画専攻卒業。主な展覧会は「西荻レジデンス ||:幽霊をうつ:||」(個展、ビリヤード山崎、西荻レジデンス、2015年)、「死の劇場ーカントルへのオマージュ」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2016年)、「内臓感覚ー遠クテ近イ生ノ声」(金沢21世紀美術館、2013年)
高知県生まれ。2008年独学で写真を開始。香川県在住。私鉄「ことでん」の車輌工場を撮影したドキュメンタリー作品などを手がける一方で、「見る」ということの本質を問う実験的な写真を制作する。主な展覧会は「第10回 shiseido art egg GABOMI.展」(資生堂ギャラリー、2016年)、「クリテリオム89」(水戸芸術館、2013年)、「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.02」(高松市美術館、2012年)。
大阪府生まれ。2007年京都市立芸術大学大学院修士課程修了。京都府在住。場に息づく地霊のような存在を浮かび上がらせる切り紙によるインスタレーション作品のほか、土やフェルトを用いた立体作品、切り紙の手法を転用した絵画作品も制作。主な展覧会は「ミンハメグリ」(大阪府立中之島図書館、2012)、「六甲ミーツ・アート 芸術散歩」(六甲山高山植物園、2014年)、「化け物展」(青森県立美術館、2015年)。
愛媛県生まれ。東京都在住。ソロとしての即興的なヴォイス・パフォーマンスや、音楽家やダンサーとのコラボレーションなど、「音」をめぐる多様な表現活動を行う。主な展覧会は、「Exchnageー種を植える」(青森公立大学国際芸術センター青森、2013年)、「Tokyo Experimental Festival vol.9」(トーキョーワンダーサイト本郷、2014年)、「第4回500m美術鑑賞」(札幌大通地下ギャラリー500m美術館、2016年)。