助成展覧会 2022秋

ゆらゆらゆれる記憶と痕跡
櫻井 類 × ジダーノワ アリーナ
2022年 9月1日 (木) - 9月25日 (日)
Open 木金土日|11:00-18:00
Closed 月火水
観覧料無料
展覧会概要:
痕跡を残すことと、消えてしまった記憶と、の追いかけっこ。身体性を用いた技法で絵画を制作する櫻井類と、忘却をテーマに作品を制作するジダーノワ・アリーナの2人による展覧会。
櫻井の絵画は、櫻井がその絵画に対して向き合い、動きをそのまま描いていくことで作られる。その絵画に動きの痕跡が残り、それが作品となって残される。
それに対してジダーノワは、忘却をテーマに、想起できる記憶と思い出せない記憶について研究し、制作している。
櫻井が作り出す世界は、いわば忘却させないための行動である。櫻井のつくる痕跡をたどりながら、記憶と忘却について、この展覧会で探っていきたい。

櫻井類「忘れものは目の奥」/ 2020 / 455x380mm
カンヴァス、アクリル絵の具、マーカー

Zhdanova Alina「ALBUM」/ 2022 / 映像インスタレーション
主催・企画|Zhdanova Alina
助 成|公益財団法人西枝財団、朝日新聞文化財団
協 力|アートスペース感
制 作 協 力 |京都芸術センター、Quartier em Hafen
お 問 合 せ | 「ゆらゆらゆれる記憶と痕跡」事務局 E-mail : yureru2022@gmail.com
関連プログラム



パフォーマンスイベント「ことばと身体」
9月4日(日)15:30~17:30
瀧口翔、浜辺ふう、櫻井類、ジダーノワ アリーナ



トークイベント「触覚と芸術」
9月11日(日)16:00 - 17:30
作家2名とゲストを迎え、触覚と芸術についてのトークイベントを開催
ゲスト:スズキヤスヒロ (Lost_in_Translation / 名古屋大学)



映像上映会 「 Rui x Alina 」
9月18日(日)16:30-17:30
櫻井類とジダーノワ アリーナの映像作品上映会
* 参加費無料、会場は全て瑞雲庵。
* 新型コロナウィルス感染症の感染状況により、スケジュールや内容を変更する場合がございます。
最新情報は、展覧会公式サイトもしくは本ページにてご確認ください。


瀧口翔
境界線に興味があり、それを見つめ、壊したり曖昧にすることを音楽を通して探求してきた。2012年、Marcelo Evelinという振付家との出会いがダンスの世界への入口となる。以降の同氏の4作品"Suddenly, Everywhere Is Black With People" (2012), "Batucada" (2014), "Danca Doente 病める舞" (2017), " A invenção da maldade" (2019) で音響、作曲、ダンサー兼テクニカルディレクターとして参加。 ここ5年は演劇へもフィールドを広げ、俳優、ドラマトゥルクとしても作品に携わる。 現在も境界線へのアプローチは音と身体を使って模索中である。制御することと、そこから溢れることが同時に存在することに興味を持っている。
浜辺ふう
京都・東九条生まれ。劇作家・俳優。朝鮮半島の文化と日本の文化が交わった地域で育ち、6歳のときに自分が日本人だと知らされ衝撃を受ける。京都・D.C.・ソウルで国際関係学を学んだ後、2018年にソロユニット〈九条劇〉を設立。京都・ソウル・台北で公演した『一人芝居 ウリハラボジ』など、東九条の歴史や複合的なアイデンティティを持つ人々の生活を題材に演劇作品を制作、発表している。2022年6月には国立台湾文学基地との共同プロジェクトとして、日本語を話す異なる民族的背景を持つ人たちを題材とした作品『上游』を制作、発表した。他作品に『エコー』、『キルト』など。

スズキヤスヒロ 京都大学 博士(情報学)
『計算機のなかに生命をつくった経験』…… から、
自然界の共通言語が『触覚』であることを知る。
でも…… 人類は,触覚に言語を与えることを、うっかり忘れてきた.
そこで、触覚の言語(書きことば)『触譜』をつくった。
300年前ライプニッツは、自然とヒトをつなげる方法としての
『計算』を提案し、自ら計算機をつくった。
そこで『触譜』を“プログラミング言語”とする、触覚計算機をつくった。
そして、触覚・計算により自然とヒトをつなげる『触覚による自然計算』をつくり、社会のなかに実装している。




クロージングイベント
9月25日(日)
15:30-18:00 作家2名によるトークを開催

櫻井類

ジダーノワ アリーナ

キュレーター / アーティスト

Zhdanova Alina | ジダーノワ アリーナ
モスクワ生まれ、北海道出身。
映像作家 / インディペンデントキュレーター
京都市立芸術大学 博士課程に在籍。記憶をモチーフに鑑賞者の記憶と対峙するような作品を作る。国内外の映画祭や展覧会
などに出展。 2021年に「Symptoms」(アートスペース感)をキュレーション。同年、モスクワの生家を訪ね、記憶のフィールドワークを行う。2022年は京都芸術センターとQuartier am Hafen(ドイツ)とのArtist Exchange Programに参加。2ヶ月間ケルンで滞在制作を行う。
アーティスト
櫻井類 | Sakurai Rui
広島県生まれ、大阪府出身。
画家 / アーティスト
京都芸術大学博士後期課程修了。描く身体とその痕跡としてのイメージに着目した作品制作やライブパフォーマンスを行う。
主な個展 / galerie 16 (2016-2021) ・ギャラリー島田 (2016,17,19,21)
岐阜現代美術館 (2019)
アーティストインレジデンス / フィンランド(2016)・スウェーデン(2018)
舞台作品出演 / アンサンブル・ゾネ「2022 空 そこはかとなく 刻々と」